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自然吸気(NA)エンジンとは?特徴は?
自然吸気エンジンとは、ごく普通のエンジンのことを指します。ターボやスーパーチャージャー(以下、スーチャー)といった吸気用の加給機が付いておらず、ハイブリッドのようなモーターとの組み合わせでもない、ガソリン(エンジンによっては軽油)を燃料として動くエンジンのことです。
この自然吸気エンジンを表す際に”NAエンジン”と表現されることがありますが、これはNatural Aspirationの略で、直訳すると「自然のままの~」となります。その言葉の通り、エンジン内で燃焼の為に必要になる空気を走行中に自然に吸い込む分だけで補っているエンジンです。
その為、ターボやスーチャーが付いているエンジンのように回すほど加速度的にパワーが伸びていったり、動力補助用のモーターがエンジンパワーの不足分の代わりになるような仕組みは一切なく、車のエンジンとして一番スタンダードなパワートレインだと言っていいでしょう。
現在のハイテクが満載の車が多数発売されている時代からすると、この自然吸気エンジンは些か時代遅れのような気がするかも知れませんが、回転数に応じたパワーを安定して発揮できることと、何よりこのエンジンの搭載車はとても乗りやすいという点から、今でも安価な車から高級車、更にはスーパーカーと呼ばれる高性能スポーツカーにまで幅広く搭載されています。
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自然吸気(NA)エンジンならではの魅力とは?
自然吸気エンジンの特徴として、ほぼ回転数通りに期待通りのパワーを発揮できるという点があります。よく考えてみるとそれはエンジンとして当たり前のことですが、この回転数だけでパワーをコントロールできるいう点こそ、安定した走りを求める人にとっては最大の魅力です。
ターボやスーチャーを搭載した回転数が上がるほどパワーが上がっていく仕組みのエンジンや、電気で動くモーターとの組み合わせのハイブリッドいう構成の車も多い世の中ですが、どちらもその車なりの乗り方を覚えないとうまくパワーのコントロールができません。特に初めてそのタイプの乗る際にはうまく運転するのは難しいことが多いのに対し、自然吸気エンジンの車なら排気量だけである程度の想像が付くので、これもこのエンジンならではのメリットだと言っていいでしょう。
また、車のカタログには最高出力(馬力)が記載されていますが、ターボやスーチャーの付いた車のそれは加給機の性能も手伝っての数字なので、例え300馬力と書かれていた場合でも、エンジンがあまり回っていない状態ではとてもそこまで出ていません。ターボ車ですごい馬力のはずなのに、出だしだけは遅いという車も少なくないのはその為です。
その点で、自然吸気エンジンなら発進時から安定して数字通りのパワーが期待できます。これがこのエンジンの搭載車はとても乗りやすいということに繋がっているのです。
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自然吸気(NA)エンジンがおすすめな人は?
この自然吸気エンジンがおすすめなのは、まずは免許をとりたての初心者ドライバーです。最初からエンジンの回転数次第でパワーがかなり変わるターボやスーチャーを搭載した車を運転するのはとても難しいので、将来的にはそのような車に乗りたいと思っていても、まずは自然吸気エンジンの車でエンジンの扱いというものに慣れておいてください。
そして、旅行先などでレンタカーを借りるような場合にも、自然吸気エンジンの車を選ぶのが無難だと言えるでしょう。レンタカーは借り物だけに、自分の車以上に慎重に運転する必要があるので、安定性を一番に考えてこのパワートレインのタイプを選択することをおすすめします。
自然吸気エンジンはターボやスーチャーのような加給機が付いているエンジンと比較すると燃費が良いと言えますが、ハイブリッドには敵わないので、燃費的には言わば中間的な立場です。よって、燃料代的には微妙なところもありますが、その他のパワートレインと比べて複雑な構造になっていない分、故障が少ないのも特徴となっています。
そして、もし故障してしまっても比較的修理しやすいという面も持ち合わせているので、初心者の人だけでなく、トータルでの維持費を抑えたいと考えている人にもおすすめできます。