スポンサーリンク
車高調って一体何?
地面からタイヤを除いた車の裏の接地面までの距離のことを車高と言います。ちょっと難しい言い方になりましたが、要はタイヤによってどれだけ車が地面から浮いているかと言い換えた方が分かりやすいかも知れません。
この車高は車によって様々です。スポーツカーのようなスピードを出すタイプの車では基本的に低くなっていることが多く、逆にオフロード用の車になると一般的な車より高くなっているのが普通です。
車高はそのように主に車の目的によって最初から決められているものですが、これをある程度の範囲で調整することができます。この行為のことを「車高を調整する」を縮めて、俗に「車高調」と呼んでいます。
各車のサイズや能力を示すメーカー発表のカタログスペックは、もちろんこの車高が最初のままだということが前提です。その為、車高調をすることでそれらが多少変わります。この変化を求めて調整するという訳です。
しかし、車高調はよほど車に詳しい人でないと、自分1人で行うことはできません。メーカーやディーラーではそのような行為はまず行ってくれないので、行いたい場合には民間の車の修理工場などに車ごと持ち込んでやってもらうことになると考えてください。
スポンサーリンク
車高調によるメリット、デメリット
当然ですが、どの車にも適した車高というものがあります。オフロード用の車を例に挙げると、10センチ程度ではとても悪路を走ることはできないので、30センチ以上の車も珍しくありません。最近流行りのSUVでは20センチ程度の車が多く、舗装された道路以外を走る時にはこれがある程度高い方が安定して走れると考えていいでしょう。
ただし、あまり高いと今度は重心が不安定になってしまいます。車高が高いということは、それだけ地面から浮いている状態なので、極端な話では突風が吹いた際に横転しやすくなると考えることができるからです。逆に車高調によって車高を低くすると、車の重心は安定します。更に、空気抵抗を減らすことにもなるので、加速力やスピードに期待することができるようになります。
その為、舗装された道路を走るのが前提のスポーツタイプの車では、車高調をしなくても最初からかなり車高が低く設定されています。これを無理に上げてしまうと折角の性能を台無しにしてしまうことがあるので注意してください。
車の車高はその車の性能や目的を元に決まっているものなので、基本的には元の車高のまま乗るのが一番安全だと言うことができますが、スポーツタイプの車ではこれを下げて、少しでも速くしようという改造が多く行われています。また、SUVやオフロード車を普段使いしかしないようなケースでも、車高を多少下げると一般道での乗りやすさがアップします。(元は高かった視点が下がる為)
このように、自分がその車に求める性能や目的によって車高を調整することは決して下手な改造の類ではなく、むしろすすんで行うべきというケースもあるのです。
スポンサーリンク
車高調をする際の注意点
車高調は自分だけで行うのは難しいので、基本的には車に詳しい修理工場などで行ってもらうことになりますが、あまり低くしたり、逆に高くすると車検を通らなくなることがあるので気を付けてください。
特に低くする方には限度があり、極端に低くしてしまうと車検は通ったとしても、走っているうちに車の裏を地面で削ってしまうことがあります。そこまで低くすると、ちょっとした段差を乗り越える際にも車の裏に段差が当たるようになってしまうので、元より車高を下げたい場合には車に詳しい人と相談の上で行った方がいいでしょう。
また、車高調を行うと、今までのホイールやタイヤが使えなくなってしまうことがあります。これは下げた時に限る話ですが、タイヤがエプロンの上に当たってしまうまで下げることはできません。このような場合にはタイヤ、もしくはホイールごと交換をして対応することになります。
この車高調という言葉自体がいわゆる俗に使われる言葉だということは前に書きましたが、更に俗っぽい言葉として”シャコタン”という表現があります。車に興味を持っている人なら一度は聞いたことがあると思いますが、これは「車高が短い(低い)」という意味からきており、短=タンと読んでそう使われています。
逆に車高が高いことは”シャコチョー”=車高が長い(高い)と表現し、車高をいじってもらう際にお店でこのような言葉を使うとある程度は車について分かっている人だと思われることでしょう。しかし、あまり多用するとそれなりに知っていると思われてしまい、詳しい説明を受けられないこともあるので本当はあまり詳しくない人はこれには気を付けてください。